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信用保証協会が代位弁済するとどうなる?【審査のポイントも解説!】

「代位弁済ってなに?」「代位弁済となるとどうなるのかな?」などと考えていませんか?

この記事を読むと、信用保証協会による代位弁済となった場合、「会社はどうなるのか?」「借りたお金はどうなるのか? 」が分かります。
審査のポイントも解説するので、資金調達がスムーズに行うことができます。

この記事を書いている私は、令和元年11月に熊本県八代市で行政書士江尻有希事務所を開業しました。
開業当初から、創業・起業支援に力を入れており、開業前に勤務していた税理士事務所での経験を活かして、創業融資・補助金・記帳代行など財務面からサポートしています。

そんな私が、信用保証協会について解説していきます。

代位弁済とは?

ここで言う代位弁済とは、銀行からお金を借りている会社に代わって、信用保証協会や保証会社が銀行に元金を返済することです。

詳しく言うと、「代わりに返済する」のだけではなくて、残高から利息、諸費用などのすべての債権自体を保証会社に移します。
そして保証会社は代わりに返済してあげた会社に対して、代位弁済の返済を求めることができます。

なので、会社と銀行の取引間関係は終了になりますが、会社の借金はなくなることはなく、今後は銀行に対してでなくて保証会社に対して返済を行っていきます。

この代位弁済となった場合、当然、その会社の信用は落ちてしまいます。
信用が落ちるということは、例えば新規の融資を申し込んだ場合、信用保証協会は信用保証をしません。

そうなると、銀行はその融資に対応できませんし、保証の付かない銀行独自の融資でも、銀行は融資をすることはほぼありません。

だからといって、今後も銀行からの資金調達の術がまったく無くなったわけではありません。

代位弁済となった場合でも、その会社の経営改善が進む場合があります。
毎月の返済するための財源が回復して、妥当な年数(5~7年)で完済できるという目途がつくと、信用保証協会に移った債権が、また銀行に戻ります。
そして新たに信用保証をするというケースもあるので、再び以前の状態に戻ることもあります。

代位弁済となるケース

1.で説明したとおり、代位弁済は「信用が落ちる」、「新規の融資が難しくなる」などのリスクを負います。

では、この代位弁済はどのような状況になった場合に行われるのでしょうか?
代位弁済の請求を行うケースを確認してみましょう。

① 小切手や手形の不渡りを6 ヶ月以内に2 回出すなど、銀行取引停止になった場合

② 融資先及び保証人が行方不明になった場合。また、融資先の住所が変わった場合や保証人の住所が変わって、故意に連絡をしない場合

③ 融資の返済の延滞期間が3ヶ月を超えたあとに、銀行が延滞管理を継続的にしている中でさらに、延滞が6ヶ月に達した場合( 期間は各金融機関により異なります)

④ 融資先が破産手続き、会社更生法、民事再生法の適用を裁判所に申請をした場合

⑤ 銀行が債権管理をしている中で取引先の業況や財務内容が急転直下した場合において、総合的に判断をして融資債権の回収に相当な懸念が想定される場合

 

上記のどれかに該当した場合、①支払延滞(例)→②信用保証協会から一括返済の請求→③信用保証協会と返済計画等の協議→④返済開始、という流れになります。

審査のポイント

保証制度商品はいくつかあり、限度額も決められています。
①融資を受けたお金を何に使うのか?、②いくら必要なのか?をまとめたら、一度銀行に相談に行くと良いでしょう。
条件に該当した保証制度商品を、銀行が確認してくれます。

そこで該当する商品がないと、その時点で審査は終了してしまいます。
状況に合った融資商品があるか、信用保証協会に直接相談してみるのも良いでしょう。

許認可業種の場合は、許認可を取得している必要があり、許認可証の写しを提出しないといけません。
創業融資制度を考えている場合は、融資を受ける時期と許認可が下りるタイミングをしっかりと確認しておきましょう。

既に別の融資を受けている場合は、返済状況と財務内容をしっかりと説明できるようにしておきましょう。
財務内容が多少悪かったとしても、融資を受けられる場合もありますが、返済状況に関しては、既存の融資の返済が延滞しているとどうにもなりません。

まとめ

今回は、信用保証協会の代位弁済について解説していきました。
大事なポイントをまとめると、次の通りです。

  • 代位弁済とは、銀行からお金を借りている会社に代わって、信用保証協会や保証会社が銀行に元金を返済すること
  • 代位弁済は「信用が落ちる」、「新規の融資が難しくなる」などのリスクがある
  • 許認可業種の場合は、許認可を取得している必要がある

 

代位弁済という制度があると、「借金を肩代わりしてくれるから安心」と思うかもしれません。
が、肩代わりしてくれても借金が減るわけではありません。さらに、大きなリスクを負うことにもなります。

代位弁済を回避する方法は、返済スケジュールを計画的に行うことです。
万が一返済が難しい状況になってしまったら、大きな被害をもたらす前に、貸主である銀行に早めに相談することも必要です。

 

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