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信用保証協会とは?【中小企業と銀行が対等に付き合うための基礎知識】

「信用保証協会とはどんなところ?」「融資とどういう関係があるのかな」などと考えていませんか?

この記事を読むと、信用保証協会がどういうものか?利用の流れ、自社は使えるのか?などの基本的なことが分かります。
信用保証協会の仕組みを知って、資金調達に役立てていただければと思います。

この記事を書いている私は、熊本県八代市で開業している行政書士です。
開業前に勤めていた税理士事務所での経験を活かして、財務からのサポートに力を入れていて、創業融資・補助金・資金繰りを専門としています。

そんな私が、信用保証協会について解説していきます。

信用保証協会とは?

「融資を受けたい」と考えても、創業したばかりで業歴が短かったり、決算書の内容があまりよくない状態の場合などといった理由で、銀行から融資を受けれられない企業があります。
そういった企業に対し、その企業の信用を保証する形で、資金調達の円滑化を図ることを目的として設立された公的機関が、信用保証協会です。

信用保証協会法

第一条 この法律は、中小企業者等が銀行その他の金融機関から貸付等を受けるについてその貸付金等の債務を保証することを主たる業務とする信用保証協会の制度を確立し、もって中小企業者等に対する金融の円滑化を図ることを目的とする。

この信用保証協会は各都道府県にあり、全国で約420万社もある中小零細企業のうち、信用保証協会を利用している割合は約37%です。

信用保証協会を利用している企業があるにもかかわらず、信用保証協会の実態について知っている人は意外と多くありません。
なぜなら、信用保証協会と会社の間には銀行が入るため、直接的な接点がないからです。

銀行や、営業担当は心強い味方ですが、結局は自己責任の時代です。
融資に関して、経営者自らが情報・知識の収集をして銀行や融資商品の選択をしていかなければならないと思います。

信用保証協会の利用の流れ

信用保証協会を利用する場合、直接協会に申し込むことが可能です。
が、通常は、銀行や信用金庫に融資を申し込むと、銀行が信用保証協会についての説明、必要書類の説明、保証申し込みなどの手続きを行ってくれるので、まずは銀行に相談すると良いでしょう。

信用保証協会の利用の流れは、下記の通りです。

①保証申し込み
②保証承諾
③融資
④返済スタート

④で返済ができなくなった場合、借り手である会社に代わって信用保証協会が銀行に元金を一括弁済します。その後、弁済をしてもらった会社は信用保証協会に対して返済を行っていきます。

銀行が信用保証協会に代位弁済を請求する状況として、次のようなものがあります。

① 小切手や手形の不渡りを6ヶ月以内に2回出すなど、銀行取引停止になった場合

② 融資の返済の延滞期間が3ヶ月を超え、その後も銀行が延滞管理を継続的にしている中でさらに延滞が6ヶ月に達した場合( 各金融機関により期間が異なる場合があります)

④ 融資先が破産手続き、会社更生法、民事再生法の適用を裁判所に申請をした場合

 

この信用保証協会は、各信用保証協会の管轄区域で事業を行っていたり、創業する予定であったり、事業実態があれば利用することができます。
融資をお考えの方は、事前に近くの信用保証協会を確認してみると良いでしょう。

 

信用保証協会を使える会社

信用保証協会を利用できる会社は、資本金または常時使用する従業員数のいずれか一方が、下記に該当すれば対象となります。
個人事業主の場合は、資本金がないため従業員数の要件のみを確認すればOKです。

 

業種 資本金 従業員数
製造業等

(建設業・運送業・不動産業含む)

3億円以下 300人以下
ゴム製品製造業(自動車または航空機タイヤおよびチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く) 3億円以下 900人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
小売業・飲食業 5千万円以下 50人以下
サービス業 5千万円以下 100人以下
ソフトウェア業/情報処理サービス業 3億円以下 300人以下
旅館業 5千万円以下 200人以下
医業を主たる事業とする法人 300人以下

 

上記に該当すれば、ほとんどの業種が利用することが可能です。
ただし、農林漁業や金融業等一部の業種は保証対象外になっているので、自社は対象なのか?事前にしっかりと確認しておくことが必要です。

また、対象であっても許認可などが必要な事業は、「許認可が下りている」もしくは「これから受ける」ことが必要です。

まとめ

今回は、信用保証協会について解説していきました。
大事なポイントをまとめると次の通りです。

  • 信用保証協会が企業の信用を保証する
  • 返済ができなくなった場合、借り手である会社に代わって信用保証協会が銀行に元金を一括弁済する
  • 農林漁業や金融業等一部の業種は保証対象外

 

幣事務所では、税理士事務所での経験を活かして、創業支援や会計サポート・資金調達支援を行っており、日々の会計記帳を行いながら、スムーズな経営をサポートさせて頂いております。
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