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一般社団法人とは?今さら聞けない【一般社団法人の基礎知識】

「一般社団法人とよく聞くけど、詳しいことを知らない」

そんな疑問にお答えします。
この記事を読むと、一般社団法人の設立の仕方や、他の法人との違い、設立後の手続きが分かります。

この記事を書いている私は、令和元年11月に熊本県八代市で行政書士として独立開業しました。開業当初から、起業支援(会社設立・融資・補助金)に力を入れています。
そんな私が、一般社団法人についてお伝えしていきます。

一般社団法人とは?

社会貢献事業を行う団体がありますが、法人格を持たない任意団体だと、法人名義の財産を所有したり登記をすることができないので、法人設立を考えられるケースが多いです。
そこで、よく選択されるのが「一般社団法人」です。

一般社団法人とは、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に基づいて設立される社団法人のことです。
この一般社団法人で設立する場合には、次のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

  • 事業目的に制限がないので、収益事業を行うことができる
  • 短期間で事業を開始できる
  • 社員2名からでも設立が可能
  • 監督官庁への報告等の書類作成が不要
  • 出資金が変則不要
  • 登録免許税が6万円と安い(株式会社は15万円)
  • 「非営利型法人」の要件を満たすと、税法上の優遇を受ける
  • 法人名義で銀行口座を開設できる
  • 不動産登記ができる

デメリット

  • 一般社団法人から、さらに信用力のある公益財団法人になるには高いハードルがある
  • 剰余金(企業が生み出した利益を積み立てたお金)を社員に分配できない

上記にあるような、税制面で優遇されるというメリットがある法人として、他にも「NPO法人」があります。
2つの違いを確認してみましょう。

一般社団法人 NPO法人
設立手続き 設立登記のみ 所轄庁の認証後、設立登記
資本金 不要 不要
設立者数 社員2人以上
理事1人以上
社員10人以上
理事3人以上・監事1名以上
設立に必要な人数 最低2人以上 最低10人以上
費用 約12万
(定款認証、謄本作成代52,000円・登録免許税60,000円)
不要
所轄庁 なし 都道府県又は指定都市
認定・認証 なし あり(認証)
設立期間 1週間~2週間 5カ月~6カ月
税法上のメリット 一部あり 一部あり
所轄庁報告義務 なし あり

それぞれ法人のメリット・デメリットがあるので、事業目的や将来のビジョンを考えたうえで、最適な法人形態を選ぶと良いでしょう。
人の集まりに法人格を与えたものが一般社団法人、財産の集まりに法人格を与えたものが一般財団法人です。

設立の手順

一般社団法人の設立の大まかな流れは次のとおりです。

  1. 設立の発起・基本事項の決定
  2. 定款の作成
  3. 公証役場にて定款の認証
  4. 法務局に設立登記申請
  5. 登記完了

 

ここでは、②の定款作成についてお伝えしていきます。

定款とは、商号や住所、目的等の①基本的な事項、組織や意思決定方法等の②運営上の事項等を定めたものです。

この定款には、「絶対に記載しなければならないこと(絶対的記載事項)」、「決めても決めなくてもよいけど、決めたなら定款に記載しないと有効にならない事項(相対的記載事項)」、「決めても決めなくてもいいうえに、決めたとしても定款に記載してもしなくていい事項(任意的記載事項)」があります。

絶対的記載事項

  • 事業目的(事業の内容)
  • 名称(法人名)
  • 主たる事務所の所在地
  • 設立時の社員の氏名又は名称及び住所
  • 社員資格の得喪に関する規定
  • 公告方法
  • 事業年度

1つでも記載漏れがあると、定款自体が無効になるので注意しましょう。

相対的記載事項

下記は、定款の相対的記載事項の例です。

  • 社員の経費支払い義務
  • 社団における理事会、監事又は会計監査人の設置
  • 退社事由
  • 理事及び監事の任期の短縮
  • 理事会の決議の省略

記載漏れがあっても定款自体が無効になることはありません。
しかし、相対的記載事項とされている事項が定款に記載されていないと、その内容についての効力が発生しないので注意しましょう。

任意的記載事項

下記は、定款の任意的記載事項の例です。

  • 社員総会の招集時期
  • 社員総会の議長
  • 役員等の員数
  • 理事や監事の報酬
  • 残余財産の帰属
  • 清算人

任意的記載事項は定款に記載する義務はありませんが、定款内で定めることで明確になり、社員への周知徹底にもなるので、記載することをお勧めします。

定款の作成は、数日から数週間程度かかる場合があります。
設立希望日から逆算して、スケジュールを組んでおくと良いでしょう。

設立後の手続き

法務局に登記申請を行ってから、1週間から2週間程度で登記が完了します。
そこからいよいよ、一般社団法人としてのスタートです。
設立後は、次のように必要な諸手続きがあります。

  • 税務署・年金事務所等への届出
  • 銀行口座の開設
  • 事務所や店舗の賃貸契約

 

以上の手続きには、登記事項証明書と印鑑証明書が必要になります。
各種手続きを行う前に、必要書類を準備しておくと良いでしょう。
下記より、登記事項証明書交付申請書と印鑑証明書交付申請書がダウンロードできます。

 

必要書類を準備したら、税務署・都道府県事務所・市区町村役場に税金に関する届出をする必要があります。
その他に、従業員を雇う場合には年金事務所・労働基準監督署・ハローワークに各種書類を提出しなければなりません。

設立後に時間が取れない場合は、税理士や社会保険労務士に相談するのも良いでしょう。

まとめ

今回は、一般社団法人を中心にお伝えしていきました。
大事なポイントをまとめると、次のとおりです。

  • 法人設立を考えるとき、一般社団法人とNPO法人は比較されやすい
  • 定款には「絶対的記載事項」、「相対的記載事項」、「任意的記載事項」がある
  • 設立後にも必要な諸手続きがある

 

設立前だけでなく、設立後にも必要な作業があります。
スムーズな運営がスタートできるように、計画的に進めていきましょう。

 

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