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飲食業許可を取得する手順【施設の共通基準と費用もくわしく解説】

「飲食業の営業許可を取得する方法を知りたい」

こんな悩みにお答えします。

この記事を読むと、飲食店の営業許可を取るための手順、費用、注意点が分かります。
この記事を書いている私は、令和元年11月に熊本県八代市で行政書士として独立開業しました。

行政書士の業務は、許認可手続きだけでも1万種類を超えると言われています。
これまでの経験を踏まえて、飲食店の営業許可についてお伝えしていきます。

飲食店の営業許可とは?

飲食店の営業を始めるときは、食品衛生法や条例の規定により、これから営業をしようとする所在地を管轄する保健所に、営業許可申請を行います。
各都道府県が定めた基準に合致した施設を作り、営業許可を得ることが必要です。

営業許可は、飲食店を経営していくためには必ず取らなければいけないものであり、①施設や基準が法令通りである、②安全で衛生的な食品を提供している、などの証にもなります。

許可の種類には、下記のように多数あり複雑です。

①飲食店営業 ②喫茶店営業
③菓子製造業 ④あん類製造業
⑤アイスクリーム類製造業 ⑥乳処理業
⑦特別生乳搾取処理業 ⑧乳製品製造業
⑨収乳業 ⑩乳類販売業
⑪食肉処理業 ⑫食肉販売業
⑬食肉製品製造業 ⑭魚介類販売業
⑮魚介類せり売業 ⑯魚肉ねり製品製造業
⑰食品の冷凍又は冷蔵業 ⑱食品の放射線照射業
⑲清涼飲料水製造業 ⑳乳酸菌飲料製造業
㉑氷雪製造業 ㉒氷雪販売業
㉓食用油脂製造業 ㉔マーガリン又はショートニング製造業
㉕みそ製造業 ㉖醤油製造業
㉗ソース類製造業 ㉘酒類製造業
㉙豆腐製造業 ㉚納豆製造業
㉛めん類製造業 ㉜そうざい製造業
㉝缶詰又は瓶詰食品製造業 ㉞添加物製造業

例えば、飲食業でサンドイッチや総菜パンを扱うならば「飲食店営業」のみ、菓子パンも扱うならば「菓子製造業」も併せて取得する必要があります。

どの許可を取ればいいか分からないときは、保健所や専門家に相談すると良いでしょう。
食品衛生法とは、飲食によって起こりうる危害の発生を防止するための日本の法律のことです。

営業許可の手順・費用・注意点

営業許可は、申請をしてから許可が出るまで10日ほど掛かります。
開店日までに営業許可が出るよう逆算して、計画的に申請をしましょう。

営業許可申請の、大まかな手順は次の通りです。

事前相談

井戸水など水道水以外を使用する場合は、水質検査が必要になります。
検査はまだでも、水の種類だけでも事前に調べておくと相談もスムーズです。

事前相談では、施設の基準を説明してくれるので、施設の工事着工前の設計図を持参して相談に出向きましょう。

衛生的な管理運営をするために、「食品衛生責任者」を施設ごとにおかなければなりません。
食品衛生責任者は、調理師などの資格を持っている人か、責任者講習会を受講している人でなければいけません。

 

資格要件や、責任者講習会の日程や費用などを知りたい場合は、事前相談で確認することもできます。

申請書類の提出

申請書を提出した後に、施設の現地確認があります。
施設工事完成予定日の2週間ほど前には、提出しましょう。

申請の際に必要な書類等

申請時に準備するものは下記の通りです。

  1. 営業許可申請書(許可枚数分)
  2. 印鑑(法人の場合は代表印)
  3. 現在事項全部証明書(法人の場合のみ※3ヵ月以内のもの)
  4. 水質検査結果書(井戸水の検査が必要な場合のみ※1年以内のもの)
  5. 食品衛生責任者修了証または各種免許証(調理師・栄養士・製菓衛生師・ふく処理師)の原本
  6. 申請料金

 

施設検査の打合せ・確認検査

保健所担当者と工事の進行状況の連絡方法や、検査日程等の確認を行います。
その後の検査の際は立ち会う必要があるので、事前にスケジュールの確認をしておきましょう。

施設や水質の基準に適合しない場合は許可が下りないので、改善して再度検査を受ける必要があります。

営業許可証の交付

施設基準適合確認後、許可証が作成されます。
交付までには数日掛かるので、注意しておきましょう。

営業開始

許可が下りたら、いよいよ営業開始です。
営業許可証と食品衛生責任者の名前は、営業施設の見やすい場所に掲示します。

申請料金は飲食店の営業形態や、地域、保健所によって異なります。
熊本県八代市の場合、申請料金は以下の通りです。

飲食店営業 17,000円
菓子製造業 15,000円
そう菜製造業 23,000円
魚介類販売業 10,200円
食肉販売業 10,200円
乳類販売業 10,200円
喫茶店営業 10,200円
特定食品製造業 4,200円
特定食品販売業 2,200円

申請料に加えて、事務手数料が徴収されます。
その他に、食品衛生協会に加入(任意)する場合は、食品衛生協会費が徴収されます。
食品衛生協会に加入すると、営業許可期限満了の案内・食品衛生講習会の案内・検便の実施、などのサービスが受けられます。
手順や費用は、各都道府県によって異なるので事前に確認をしてください。

施設の共通基準

施設の基準には、すべての業種に共通する基準と、業種別の基準があります。
ここでは、自動販売機以外のすべての業種に共通する、営業施設の基準を解説していきます。

営業施設の構造

場所

清潔で乾燥した場所であること。

食品取扱室

営業上、直接必要な部分と営業上直接必要でない部分は、壁・板などにより区別すること。

面積

作業場は専用とすること。作業が効率的に行える構造で、食品取扱量に応じた十分な広さを有すること。
※〇㎡以上、といった数字的要件はありません。

水が浸透しにくい材料(タイルやコンクリート)で造られていて、排水がよく清掃しやすいこと。

内壁

床から1メートルの高さまで、水が浸透しにくい材料で腰張りし、清掃しやすい構造であること。

天井

平らで、清掃しやすいこと。

明るさ

作業に支障のない十分な明るさであること。

換気

換気が十分に行われる構造であり、ばい煙、蒸気、臭気、高熱等を速やかに排除できること。(換気扇でOK)

害虫対策

作業場の窓、出入口、排水溝等には、ねずみ・昆虫等の侵入を防止するための設備を設けること。(網戸、鉄格子等でOK)

洗浄・消毒設備

原材料、食品や器具などを洗うため流水式洗浄設備を設けること。
一槽の大きさ(内径)の目安は、①45㎝(幅)×36㎝(奥行)×18㎝(深さ)以上、②2槽以上が望ましい、③食品と器具用、さらに生食用、食肉用があるとよい。

施設内に、流水受槽式手洗い設備と手指の消毒設備を設けること。
手洗器外形の目安は、①36㎝(幅)×28㎝(奥行)以上、②蛇口はセンサー、足踏式、ハンドコック等がよい、③手指の消毒設備、設置型ペーパータオル、風タオルをつける。

食品取扱設備

器具等の設備

食品の種類や取扱量、取扱方法に応じて、必要な数の機械器具及び容器包装を備えること。

保管設備

食品や器具などを衛生的に保管できる設備を設けること。(防虫のため、戸を付けること)

器具等の材質

耐水性でデコボコが少ないこと。洗浄しやすく、熱湯、蒸気又は殺菌剤などで消毒が可能なもの。

計器類

冷蔵庫内及び調理場内には、温度計を設置すること。
業務用の冷蔵庫には、最初からドアの外に温度計が付いているので安心ですが、家庭用の冷蔵庫を使用する場合、温度計は設置されていません。その場合は、別に準備をして冷蔵庫の中に設置しましょう。


給水及び汚物処理設備

水道水又は飲用に適すると認められた水を、豊富に供給できる設備を設置すること。

お手洗い

衛生的構造のトイレを設け、流水式手洗設備及び手指消毒設備を設けること。

廃棄物の取扱

蓋つきで十分な容量を有し、不浸透性材料で造られた清掃しやすい廃棄物容器を備えること。

まとめ

今回は、飲食業の営業許可について解説しました。
大事なポイントをまとめると、次のとおりです。

  • 飲食業の許可の種類はたくさんある
  • 営業許可は、申請をしてから許可が出るまで10日ほど掛かる
  • 施設の基準は、全業種に共通するものがある

 

最近は、コロナウイルスの影響もあり、今まで以上に清潔感が求められています。
申請をする時だけでなく、営業スタートしてからも定期的に、衛生管理を見直しましょう。

弊所では、随時、許認可申請のご相談を受けています。
お気軽にお問い合わせください。

 

 

 

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