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遺留分の請求方法

遺留分の請求は、「遺留分を請求します」と伝えればOKです。

遺留分とは、相続人が最低限もらえる遺産のことです。

たとえば、お父さんが残した遺言書に「長男にだけ相続する」と書かれてあったら、弟が「僕にも遺産をちょうだいよ」と言える権利のことです。

上記の様に兄弟姉妹だけじゃなくて、「愛人にすべてを遺贈する」と書かれてあった場合でも、残された家族は「私たちにもください」と言えるのです。

遺留分権利者及びその承継人は、受遺者又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができる。

民法1046条

ただし、請求できる金額は最低限であって、法定相続分の約半分になります。

また、この遺留分侵害額請求権が認められるのは、下表のとおりです。

配偶者父母兄弟姉妹
甥姪
×

兄弟姉妹、甥姪にはこの権利はありません。

つまり、配偶者・子・父母がいない場合、どんな遺言書書いても文句は言われないということですね。

この権利があるからといって、自動的にもらえる訳ではありません。

遺言書を見て、「あ!自分の遺留分が侵害されている!」などと知ってから1年、亡くなったかどうか分からなくても、相続が開始してから10年経てば請求できなくなります。

請求は、相手に意思表示をすればOKで、口頭でも大丈夫です。

ただ、言った言わないのトラブルになる可能性もあるので、内容証明郵便で送ることが多いです。

話がまとまらない場合は、家庭裁判所で調停をすることになります。

「遺留分の請求をしてきそうな相続人がいそうだなぁ」と思ったら、そのあたりを予め考慮して遺言書を作る方が無難かもしれません。

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